トップページ > 症例一覧 > 顔面非対称 > 顔面非対称ケース3
『下の歯が左に寄っていて、デコボコなのが気になる』と来院されました。正面から顔を拝見すると顎が左へずれており、下の歯並びの真ん中も左へずれています。この顎のずれを改善することを希望される場合には、手術を併用した外科的矯正治療が必要になりますが、彼女は手術を希望せずに『矯正治療だけで治るところまでよくしてください』とおっしゃいました。
透明な装置を付けて治療開始しました。下の歯並びの真ん中が左へずれているのでこれを改善するために、右下の第一小臼歯を1本だけ抜歯しました。
治療終了時です。治療期間は1年5ヵ月でした。歯の裏側に細いワイヤー(保定装置)をつけて元の歯並びに戻らないように、3ヶ月に1回通院して定期検診を受けていただいております。歯並びはキレイになりましたが、正面から見た顔は手術をしなかったために初診時と全く変わらず少し曲がっています。彼女は『顔の曲がりは気になりません、歯並びがキレイなので十分です、手術を受けなくてよかったです』とおっしゃっていました。
治療終了後5年1ヶ月経過時です。歯並びは依然として安定していますが、顎の曲がりを治さなかったために下の前歯に無理がかかり、左下の中切歯と側切歯に小さな乱れが出ています。
1. 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日~1週間で慣れることが多いです。
2. 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメインテナンスを受けることが重要です。
3. 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
4. 治療中に顎関節症状が出ることがあります。