症例集

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外科的矯正、手術を併用した矯正治療

上顎と下顎のずれが大きい場合など、矯正治療だけではきちんと治らない場合に、手術を併用した治療になります。手術をした際に上下の歯並びが理想的な状態でかみ合うように、手術前に予め矯正治療をして歯並びを整えておきます。これを術前矯正治療といいます。
術前矯正治療が終了したら、2~3週間程度入院して全身麻酔下で顎の骨を移動させる手術を受けます。手術自体は口の中からメスを入れるので、手術後に顔に傷が残ることはありません。手術後に仕上げの矯正治療を行い、歯並びを理想的な状態にします。

かみ合わせが反対で下顎が前に出ている

25歳で会社員の女性の症例

『かみ合わせが反対で下顎が前に出ているので、見栄えが悪くて前歯で噛めないのが気になります』と来院されました。上顎と下顎の関係が大きくずれていて、下顎が右側に曲がっていました。そのために顔が曲がって見えて、下の歯並びの中心も右側にずれていました。この上顎と下顎のずれを矯正治療だけで治すことは不可能なので、手術を併用した外科的矯正治療で治療することにしました。

表側の矯正器具

透明な装置を付けて、術前矯正治療を開始しました。

手術直前の経過

手術直前です。術前矯正治療期間は2年です。この時点ではデコボコはきれいに整いましたが、受け口は治っていません。その後、彼女のスケジュールに合わせて入院、手術を受けて、下顎を後ろに下げました。

微調整

退院後、術後矯正治療中です。術後矯正治療の期間は6ヶ月でした。手術後に、手術前に治しきれなかった歯並びの微調整を行っております。

矯正終了後

治療終了時です。術前術後矯正治療期間は2年6ヶ月でした。歯の裏側には元の歯並びに戻らないように細いワイヤーの保定装置を装着して、3ヶ月に1回通院して定期検診を受けていただいております。曲がっていた顔もまっすぐに見えて、歯並びもとてもきれいになりました。『毎日のお化粧がたのしくなりました、前歯で噛み切ることが出来るようになりました、手術をして良かったです』と、とても喜んでいただきました。

治療後3年4ヶ月経過時です。依然として、歯並びは安定しています。

  • 健康保険適用

治療に係るリスク

  • 矯正科治療に係るリスクや副作用には、以下の点が挙げられます。
  • 1. 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日~1週間で慣れることが多いです。

    2. 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメインテナンスを受けることが重要です。

    3. 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。

    4. 治療中に顎関節症状が出ることがあります。

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