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2017年6月24日(土)
ある患者さんが虫歯がないのに右上の奥歯に痛みを感じて主治医に相談したところ、親知らずが正常に生えて
いる奥歯(第二大臼歯)を侵食しているから痛みがあるのだといわれました。
上のレントゲン写真に向かって左上の奥歯(矢印の部位、本人の右上の第二大臼歯と親知らず)が2本重なって
いるのがわかります。
歯の頭の固さと歯の根の固さを比べると頭のほうが固いのです。歯の頭はエナメル質と言って骨よりも固いの
です。
上のレントゲン写真では本人の右上親知らずの頭が第二大臼歯の根にぶつかっています。つまり、第二大臼歯
の根は一部なくなっています。
そこで、この患者さんの主治医は第二大臼歯を抜去して、親知らずを第二大臼歯の代わりに使うことにしまし
た。
上の写真が抜去された第二大臼歯です。矢印の部位の根が一部欠落しています。これを歯根吸収といいます。
上のレントゲン写真でを見ると、抜去された第二大臼歯の空間(矢印の部位)には親知らずが伸びて生えよう
としています。
第二大臼歯の生えていた場所に親知らずがきちんと生えれば、親知らずを使って第二大臼歯と全く同様にもの
をかむことが可能です。
もし、親知らずが傾いて生えるようであれば、矯正治療で生える方向を修正する必要があります。